阿久津ってなんかインパクトある名字だよね。
- お好み焼き好太郎
- 2018年12月13日
- 読了時間: 3分
始まりました、鯉党による、誰かのための、きっとどこかで役に立つ筈の、部員紹介!!!
今回は、鯉党のバント職人、阿久津塁君について、紹介していきたいと思います。

1番バッターが出塁して、送りバントでチャンスを広げる。また、高度なバッティング技術で自ら塁に出塁する。
2番バッターはそういう仕事がこなせないといけない。
鯉党では、阿久津が2番バッターに最もふさわしい男であろう。
通算犠打数379、打率三割五分二厘、安打数552と、鯉党の中でもレベルの高いバッターだ。
「阿久津」といえば・・で思いつくのが、MAJORの登場キャラクターである阿久津だ。海堂高校の投手で、口が特徴的でナックルボールを投げるやつ、といえば分かるであろう。
夢島組と特待生チームの試合で、ナックルにこだわり続け、佐藤寿也にホームランを打たれ、五月女二軍監督に大目玉を食らったのが印象的。吾郎がいなければ、退部に追いやられていたかもしれない。
だが、うちの阿久津は彼とは対照的だ。
あっちの阿久津は少し人を馬鹿にしたり見下したりする所がある。
一方うちの阿久津は、チームのムードメーカーであり、精神的支柱でもある。
外野手として出場することが多いが、鯉党高校の投手陣にアンケートをした所、声出しで一番よく聞こえるのは阿久津の声だ、ということが分かっている。
また、少し自由奔放でアルプスの少女ハイジ的な要素があるため、トラブルを起こすこともしばしば。
例えば今年の夏大会四回戦の対呉三津田戦で、延長戦の末、サヨナラ二塁打で惨敗した時などは、阿久津のすポーンと抜けた感が存分に発揮されていただろう。
伊坂「うぅぅ、くそぉ・・・。」
阿久津「何泣いてんねん?次の大会があるやろ。」
岡本「おい、阿久津。お前何言っとんねん!三年生はもう終わりなんやで。分からんのか?」
阿久津「えっ!?別に俺は伊坂に、まだお前はあるから泣くな、って言っただけや。」
岡本「それを今先輩達の前で言うな、って言っとるんや。スタンドにはベンチに入れんと夏が終わった鈴木先輩や浦島先輩もいるんやで。もっと考えろ。」
細井「岡本、ええんや。俺の責任や。あそこで踏ん張りきれんかったのは俺だから、だから・・うぅ、、、」
岡本「先輩、泣かんとってください・・・。」
阿久津「整列です先輩、急いで下さい。」
岡本「阿久津!、お前、人の気持ちをもっと察せこのスパコンタン!」
岡本は阿久津に平手打ちを喰らわせた。
ペチッ!
阿久津「・・・。」
審判「君達、辛いのは分かるが整列しないと、次の試合が遅れてしまうから。」
~試合終了後ロッカールームにて~
阿久津「岡本、俺は伊坂を慰めようとしただけや。決して三年生の気持ちを踏み躙った訳じゃない。」
岡本「だからって、早く整列しろはないだろ。お前のそういうところが嫌なんだ。だいたい」
遠山「うるさい!もういいから。俺達はちっとも気にしちゃいないから。阿久津が伊坂を慰めたかったのは分かるし、岡本がそれを咎めたい気持ちも分かる。でも、俺らは気にしてないから。次やめなかったら殺すぞ。」
突然、三年生の遠山が叫んだ。
阿久津、岡本「先輩・・・。」
しばらくの沈黙の後、三年生の阿部が言った。
阿部「よっしゃあ、今日は俺んちでお疲れさん会や!みんな切り替えて楽しもうや。な?」
長谷川「そうや。いつまでも負けを引きずってたらあかん!ほら、ぱっぱと着替えぃ!」
阿久津には、三年生が無理をしてでもこの雰囲気をいい方へ持っていこうとしているのが分かった。岡本もまた同じであった。
両者は、周りに気づかれないように涙を拭い、みんなの輪へ加わった。
この後阿久津と岡本は、お互いに悪口を言いながらも切磋琢磨していくのである。
次回 ショートは辛いよ。
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